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心臓病−2

僧帽弁閉鎖不全症

あらゆる犬種に発生する可能性があります。
左心室が収縮するときに、僧帽弁の扉 が閉じないため、左心房に血液が逆流してしまいます。
NYHAの分類により、病気を診断する必要があります。
聴診および身体検査、飼い主のリン告で判断することができます。
僧帽弁閉鎖不全症は同時に右心系の三尖弁閉鎖不全症を併発することがあります。

※確定診断には超音波検査、レントゲン検査、心電図、血液検査が必要になります。

●臨床症状

ある程度進行すると咳が出てきます。肺に水が溜まったり、左心房に血液が貯留することで気管を圧迫したりする事が原因と考えられています。健康診断で、心臓の異常音が見つかることがあります。
その時期からある種(ACE-Iアンギオテンシン阻害酵素)のお薬を服用することで、病気の進行を遅らせる事が可能です。 さらに進行するとひどい肺水腫となり、呼吸困難や失神することで来院するケースが多くあります。 その状態になると、多剤併用法を用いたお薬が必要となります。

●治療

残念ながら、治癒させることはできません。進行をゆっくりさせることが一番の治療法となるため症状がでる前に早期発見し、薬を服用することがベストです。しかし、すでに発症してしまった場合、獣医師の指示に従い、お薬を毎日欠かさずに服用することをお勧めします。

●主な処方箋
  • 血管拡張薬(いくつもの種類があり、症状によって併用したりします)
  • 利尿剤(いくつかの種類の利尿剤を併用することがあります)
  • 強心肺糖体(ジギタリスなど)。咳があまりにひどい場合は咳止めを処方することもあります。

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心筋症(肥大型・拡張型・拘束型)

心筋症は心臓の筋肉の厚さや働きによって大きく2つに分けられます。

心筋の収縮不全拡張型心筋症ボクサーや大型犬が罹患することが多いようです。
心筋の拡張不全肥大型心筋症
拘束型心筋症
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確定診断では、超音波診断装置を使って心筋の厚さと心臓内腔の経を測定する必要があります 。

●症状・治療
◇拡張型心筋症
呼吸困難や咳、失神、腹部の拡大などが見られ、時には、食欲不振など診断しにくい症状の時もあります。
この病気の治療には、主にジギタリスと利尿剤、血管拡張薬を用います。
タウリンやL-カルニチン不足が原因になることもあるとされています。
心筋の拡張不全では肥大型心筋症や拘束型心筋症といわれ、心筋が求心性に厚くなっていったり、心臓の内腔の膜が硬くなってしまう病気です。
猫に多く見られます。
◇肥大型心筋症・拘束型心筋症
急性の呼吸困難や咳、運動不耐性、おう吐などが観察され、この心臓病では血栓症を起こしやすく突然、前足や後ろ足が冷たくなり、動かなくなることもあります。突然死の原因の一つです。
この病気の治療には、利尿剤や抗不整脈、血管拡張薬などを用います。
血栓症を併発することがあるので、血栓予防薬も併用することがあります。

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心タンポナーデ(心嚢水の貯留)

心臓は胸腔内(肋骨に囲まれた中)にあり、さらに袋に入っています。その袋と心臓の間は若干の水が存在しますが、病気になるとこの水が大量に溜まり、心臓の働きを弱めます。
レントゲンだけでは、拡張型心筋症や心肥大と鑑別することが難しく、超音波診断が必要です。

●症状

呼吸困難。失神。運動不耐性、腹水貯留、胸水貯留など、上記にある心疾患の症状と同じですが、犬の心タンポナーデの原因の8割が血管肉腫というガンです。猫より犬の方が好発のようです。

●治療

診断後、早急な対応が必要になります。心臓に針を刺して、水を抜かな無ければ死亡してしまいます。心臓の入っている袋に針を刺すため、高度な技術が要求されます。

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右心不全

◇三尖弁閉鎖不全症

◇フィラリア症

◇肺動脈狭窄症

◇肺動脈閉鎖不全

◇肺高血圧症

上記のように右心不全にはいくつかの主な原因があります。
最も多いのは僧帽弁閉鎖不全症と併発することの多い三尖弁閉鎖不全症です。

三尖弁の閉鎖不全により、血液の逆流が生じます。(→図:心臓の血液の流れ
右心房→胸部後大静脈→肝臓→腹部大静脈の順に血液のうっ血(貯留)がおこり腹水が溜まります。
フィラリアが三尖弁に絡むことでも三尖弁閉鎖不全症を起こします。

フィラリア症はフィラリア成虫の寄生部位が肺動脈・右心室・右心房と右心系のため右心不全を生じます。

肺動脈閉鎖不全はフィラリア症でもフィラリアが弁に絡み発症します。それ以外には、先天性の場合が多いようです。

肺高血圧症は、希な病気で、幼若時に動脈管閉鎖が遅れたり、動脈管開存症の存在により生じることもあるようですが、肺動脈の異常により血圧の上昇が生じる病気です。

●症状

右心系の異常は、左心系の異常の併発がなければ、呼吸困難や運動不耐性といった症状がでにくいので、注意が必要です。咳、腹水、運動不耐性

●治療

血管拡張薬(いくつかの種類を併用します)。利尿剤。強心剤。抗不整

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先天性心疾患

◇動脈管開存症

◇心室中隔欠損症

◇肺動脈狭窄症

◇大動脈狭窄症

先天性心疾患はお母さんのおなかの中にいるときには、すべての正常な動物(人も)に存在するもので、出生後には、これらの欠損孔は閉鎖します。

動脈管開存症(PDA)胎生期は肺(呼吸をする)必要ないので、肺に行く血液をバイパスさせる動脈管が存在します。
出生後にこの管は閉鎖するのが正常ですが、残ってしまうのが動脈管開存症です。

心室中隔欠損症(VSD)は右心室と左心室をつなぐ穴が、出生後に閉鎖されず開存している状態です。

●症状
◇動脈管開存症
右心系に問題が生じるので、重症度によりますが初期には症状がでないことが多く、ワクチンなどの健康診断時に発見されることが多い。
症状が進行すると後肢のチアノーゼが生じ、末期は呼吸困難など重篤な症状となる。
プードルや小型犬腫に多く見られる。
◇心室中隔欠損症(VSD)
心臓は心筋が収縮することによって血液を送り出しますが、右の心臓と左の心臓では収縮する力が異なります。
全身に血液を送る左の心臓は右の心臓より収縮する力が強いので、この欠損孔を伝わって左心室から右心室に血液が漏れます。
やはり初期症状はわかりにくく、ワクチンなどの健康診断で発見されることが多い。
●治療

外科的に開存している管を閉鎖します。
ただし、症状が進行している場合はリスクが高くなります。この場合は、症状の進行を和らげる治療を行います。

肺動脈狭窄症(PS)は右心不全を誘発する。外科的に治療可能だがリスクは高い。

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